2年前くらいにディズニーで購入した霧吹き機能の付いた小さい扇風機があるのだが、久しぶりに使おうとすると水が出なくなっていた。自分で修理を試みたところ成功したので記録に残すことにする。
分解してみると、中にはなんのことはない霧吹きが入っている。
「こんなのにディズニーのガワと扇風機を付けたら3000円か、ぼろい商売やで」と一瞬思ったが、その後の修理の過程でこの製品のすごさを知ることとなった(後述)。
さて。水を入れて、何度もプッシュしてみるが一向に水が出ない。
結論を先に書いておくが、このような陰圧を利用して水を引っ張る装置では、経路が完全に水で満たされていないとうまく動かないのだ。つまり、治した方法としては、内部の経路を完全に水で満たすことだ。
先端のフタは回せばとれる。次に入っているのは、逆流防止弁だ。中から外には水が流れるが、逆には流れない。トリガーを離すと内部が陰圧になるが、タンクの水だけが内部に吸い込まれるというわけだ。
ここからが治すための手順だ。噴射口を上向きにして、トリガーをプッシュした状態にし、上から水を入れながらトリガーを離すと、内部に水が吸い込まれる。
もう一度プッシュすると空気がポコポコ出てくるので、何度か陰圧時に注水を繰り返して内部を完全に水で満たす。
すると… 治った。霧吹き部から水が出た。
しかし、強くプッシュすると先端のふたが飛び出してしまう。同時に、霧吹き状の水が水鉄砲のように出るようになってしまう。故障か?
実はこれは故障ではなく、開発者によって計算され尽くした仕様だったのである。
このミストファン、ファンの部分の角度を変えることができる。
1枚目の写真の状態では、霧吹き状に水が出るのだが、噴出孔がファンに当たるようになっている。
一方、2枚目の写真の状態では、ファンが上を向き、噴出孔にファンがかからなくなると同時に、水鉄砲のように水が出るようになる。
どういう仕組みかというと、
2枚目の写真では噴出孔とストッパー?の間にわずかに隙間があるのがお分かりだろうか。この2㎜くらいの隙間があることで、ふたが押し出され、水鉄砲モードとなるのである。
霧吹きの外の部品はただのミニーちゃんのガワではなかったのだ。
そして、この水鉄砲モードだが、飛距離が4mくらい出る。その辺のおもちゃの水鉄砲より明らかに一段上の性能だ。
いろいろなギミック、高クオリティの部品が組み合わさってこの製品は完成しているのだ。こういった仕組みを理解したとき、これが3000円というのは、むしろ良心的、リーズナブルなのではないかとさえ思えた。
まとめ
霧吹きを治すときは、内部を水で満たそう!
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